産後不眠からの脱出

1カ月半続いた地獄の産後不眠から脱出した記録

11 A病院への通院(4回目)と不眠脱出

4回目のA病院通院で、薬が大幅に変更となった。抗うつ薬の効果は出てきているものの、睡眠が一向に改善しないためだ。

ジプレキサ:最小量→2倍に

ジェイゾロフト:最小量→2倍に

ソラナックス→効果の長いジアゼパム

ネスタ:そのまま

デパス:なしに

その晩、やはり前回の受診後と同様、「薬が増量になったのに、それでも効かなかったらどうしよう」と緊張した。肩も緊張でガチガチになった。にもかかわらず、その晩は6時間眠れた。そしてそれ以降、毎日7時間ほど眠れるようになったのだ。これまで、薬の効果よりも自分の不安感や焦燥感などが上回ってしまい眠れずにいたのが、ここにきてやっと薬の効果が上回ってくれたようだ。

そこからの回復は驚くほど早かった。眠れるようになると、数日で日中もすこぶる元気になった。早速次女のお食い初めに行った。育児も家事も車の運転もできるようになり、不眠に陥る前のような状態に戻ることができた。

不眠が始まって1ヵ月半。やっと地獄から元の世界に戻れた気がした。あの1ヵ月半は、自分が自分でないような気がしたし、どこか違う世界に迷い込んでしまったような感覚があって、常に「早く元の世界に戻りたい。」と思っていた。産後不眠から脱出して、当たり前の毎日が、この上なく幸せだと思えた。眠れるようになって一週間が経ち、母には実家に帰ってもらった。