産後不眠からの脱出

1カ月半続いた地獄の産後不眠から脱出した記録

10 職場への挨拶

不眠になってから、ずっと気になっていたことがあった。職場への挨拶だ。私の職場は、産後に生後数か月の赤ちゃんを連れて、挨拶に行く慣例があった。しかし、不眠になってそれどころではなかった。でも、ずっとそのことが気になっていて、「行かなきゃ。」とプレッシャーになっていた。そこで、思い切って職場に行くことにした。何かしら行動を起こして、今の状況を少しでも変えたいという気持ちもあった。うじうじ悩んでいる自分にうんざりもしていた。

本来は事前にアポをとって行くべきだが、そんな余裕はなかった。ソラナックスを飲んで挑んだ。結果、行ってよかった。行けたことで安心した。職場の人とも話せて、赤ちゃんを可愛がってもらい、刺激にもなった。「行かなきゃ。」というプレッシャーからも解放されたし、少し自信がついた。その日の晩は6時間眠れた。しかし、その後は相変わらず一睡もできないか、1日数時間の睡眠が続いた。

不思議なことに、こんなにも眠れていないのに、最悪だった頃と比べ動けるようになってきた。このころ、認知行動療法の本や、睡眠関係の本を買って読み始め、認知行動療法のワークなども始めた。皿洗いや洗濯物など、少しずつ家事もできるようになってきた。そして、4回目の通院によって、劇的な変化が訪れるのだ。